日本VRIクラブチャンピオンシップ2024
- Toshiki Kogure
- 1月5日
- 読了時間: 5分
更新日:1月12日
年に1回、年末年始に開催しているこの大会、通称クラチャンの第5回大会が2024年12月21日に開催されました。
今回は、前回大会の優勝者 FC RICH さんがフォーマットを決めました。 フォーマットは、J/70で6種のコースを使った6レースと、F50のメダルレース。 エントリー数は国内大会最多の78人で、当日参加人数もおそらく最多の68人でした。大半は大学生で、EGOKの常連だけでなく、初めて見る名前の方も多かったです。VRIが大好きな社会人の方々も参加してくれました。 前回は高いモチベーションで臨めなかったので、今回こそは気分を上げて参加しようと思っていました。12月上旬にネーションズカップが終わってから、ブログ執筆やその他の作業を終えて、クラチャンに向けて少し練習しようと思った矢先、海に行って体を冷やして肉体も疲労したために、大会4日前に体調を崩しました。 大会の準備もままならなくなり、回復も遅かったので出場できるか怪しくなりました。世界選手権2024のときと同じで、出場できれば満点と思うことにしてたくさん休みました。前日には体調が万全ではないながらも多少の作業ができるようになり、当日は頭痛が残りつつもゲームができる程度には治ってきていました。 クラチャンはクラブレースの延長なので、選手が当日の運営もやります。私は当然のように運営に参加して、他にも何人かの方に協力してもらいました。体調や練習が万全ではなかったので、私は運営だけでもやりとげようと思っていました。 ちなみに今回はカスタムレースでの実施だったので、嬉々としてノーヘルプで参戦しました。また、使用する艇種は、試合直前に解禁されたクリスマススキンに着替えました。

1レース目はN-shaped L。練習不足によってスタートの感覚が薄れているのを感じましたが、本船側のほうで80点くらいのスタートをしました。ミート感覚も衰えていて、序盤に13条ペナルティを受けると、コース引きも散々で30位くらいに沈みました。少し開けた場所を見つけてからは落ちつきを取りもどして徐々に上げていき、10位でフィニッシュしました。 2レース目はReaching M。J/70で30艇以上でやることはないのでスタートをミスり、道中でペナルティを何回かもらいました。しかし読みにくい風を読みきり、マーク際での判断もよかったので6位まで上がりました。 ここからスコア記入の時間を挟むのですが、約70人の2回分はやはり大変でした。担当したFCさんは疲れ果て、この後のパフォーマンスにも響いたようです。次の記入は私がやることにしました。
3レース目はMatch Race M。上マークがゲートになっている短いコースです。操船感覚がおぼつかないのでリコールをしてしまい、またまた複数のペナルティを受けながら走りました。それでもめげずに走ると12位まで上がれました。 4レース目はUpwind M。慣れ親しんだコースです。スタートは相変わらず並び方を忘れていたので高いところでふらふらしていましたが本船側から悪くないスタートを決めて、風を味方につけて3位でフィニッシュしました。 そして2レース分のスコア記入。Sailranksとにらめっこしつづけると、脳が発熱するのを感じました。からだも暑くなり、終わったときにはものすごく疲れました。
疲れたので、5レース目のUpwind Lは空いてるアウター側からスタートしました。ラインは下有利で風は上有利でした。右振れが思ったよりも大きくて長く、タックしたら大きく負けるのでしないで待ちました。1上は右の艇団が伸びて8位になりましたが、1下で自分の前の全艇が即ジャイしてブローから離れたので、その隙にノージャイで前に出て、マーク回航とその後のコース引きもうまく決まり、2位になりました。 6レース目は上位40名でTrapezoid L。スタート直前に下ルームが大きくなりその管理がうまくできずにペナルティを受け、回復直後にもう一度ペナルティを受けました。フリートのレベルが上がったため、順位を上げるのは容易ではなく、コース引きもミスして23位でフィニッシュしました。私の暫定総合順位はこれで4位となりました。

ここでトップ2のYukoさん、Yutsukiさんと離され、この2名で優勝争い、その他の8名で3位争いという形になりました。 10人中8人が2024年のナショナルチームメンバー、9人がナショナルチーム経験者のなかで、Sailranksのアカウント作りたての新人4862さんが暫定5位と大健闘していました。

前回優勝者のFC RICH さんは14位で、まさかの敗退。数日前の同フォーマットを用いたクラブレースでは優勝していて、優勝候補筆頭でした。
メダルレースは得点2倍で、F50の新Reaching L。優勝がなくなったので気楽に臨みました。私はここしばらく大会ではF50が好調で、このときも上側から良いスタートが決まりました。最後のダウンレグで抜かされかけましたが、1位を最後まで守りきって3位入賞を果たしました。

優勝争いの行方ですが、スタート時で2位のYukoさんが1マークで私に接触して中盤に沈みました。一方、Yutsukiさんは3位につけていて、最終的には2位まで上がりました。ところがYukoさんも3位まで復活してきたので、Yukoさんが逃げきり優勝しました。R1から非常に安定していて、おみごとでした。

クラチャンはJSAFに公認されていない非公式大会ではありますが、真に実力のある国内プレイヤーを見つけるべく用意されたフォーマットを用いており、また参加の敷居が低いため、EJC(公式全日本大会)にはあまり参加されない強豪選手も出てきます。
優勝した方は、日本一であることを堂々と誇っていただければと思います。
次回のフォーマットを決める権利は、優勝者のYukoさんに与えられました。
フォーマットに関するルールはただひとつ、「斬新であること」です。
他の大会とも違い、過去のクラチャンとも違うフォーマットを探求しつづけることで、ヨットレース、そしてeセーリングの新たな魅力が見つかると信じています。
・配信アーカイブ
・優勝インタビュー
・バルクヘッドマガジン記事 学生を中心に68選手が出場!日本VRIクラブチャンピオンシップ世界のヨットレース、セーリングニュース & コラム
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